ミラノ、古いものと新しいもの。 |
大手商社の方ですが、もとはといえば私の友達の上司で、後に仕事でもお世話にもなった、いろんな意味で我が家にとって思い入れの深い方です。
ご家族が待っている日本への帰国は喜ぶべきですが、やっぱり寂しいものですね。
そんな彼に「麻衣子さんはイタリア何年目だっけ?」なんて軽く聞かれて、結婚して○年だから〜などと答えるうち、ん? 20日?19日が昨日だから、20は今日??・・・・・えー、結婚記念日って、今日じゃない?!
と・・・なんと私も旦那様も自分たちの結婚記念日を見事に忘れていました(爆)!。
私などは、もしかして21じゃ? なんて淡い期待をして指輪を外して裏を見てしまったくらいです。
まあ、ある意味サプライズな記念日でした(笑)。結局皆でにぎやかに乾杯をして、一緒にお祝いをしてもらいましたよ。
メニューはすきやき。でも、日本の方はもっと美味しい牛肉を食べているはずですからあえて紹介しません!
そうそう、ルコラはすきやきに入れても美味しいですよ〜
というわけで、先週の週末のことを書きます。
なぜか最近土日も仕事ということが多い我が家、夕方にはコンピュータの前で疲れ果ててしまい、「チェントロ(センター)にバイクで出掛けよう!」と旦那様を誘ってみました。
もう薄暗くなっていましたが、こういう時間のクルーズはなかなか好きなのです♪
ミラノのドゥオーモ。マドンナの支柱は工事中ですが、やっぱりいつ見てもため息ものの美しさです。
印象的だったのは、壁面のCONVERSEの広告。古い建物とカラフルな広告、なかなかマッチしています。
そしてガレリアの入り口にあるカンパリの直営バール"IL GRAN BAR ZUCCA"でアペリティーヴォ。
歴史を感じさせる、すてきな空間ですね。
思わずバンコ(カウンター)の中に入って写真を撮ってしまいました。
人気は店名でもあるZUCCA(ズッカ)という薬草系リキュールをソーダで割ったもの。この飲み物自体もZUCCAと呼ばれています。
こういう味、私はダメですね・・・葛根湯とまったく差が分かりません(笑)。
とコメントしたら、ZUCCAはある植物の根から抽出したエキスがベースになっているそうで、そう遠くもないようです!
ちなみにこのお店ははリッチなつまみ料理を出す今時のアペリティーヴォとは別もの、立ち飲みしてさっと店を出るのがかっこいい、そんな正統派タイプのバールです。
1杯3〜4ユーロ、グラスも小さめでおつまみもピクルスとオリーブ程度。パイのみ熱々の状態で運ばれます。
しかも20時閉店。
私はこういうスタイルの、潔いバールが大好きです。
帰り道、新しいジェラート屋を発見しました。
CIOCCOLATITALIANI.
チョコレート系ジェラートを売りにしているようで、店内で焼成したコーンにやわらかめのジェラートをたっぷり盛ってくれます。
売り子さん(古い?)も共通のユニフォームを着て、店内にはオリジナルグッズ販売もあり、ちょっとアメリカっぽい雰囲気です。
こういうタイプのお店は、個人商店がほとんどのミラノでかなり目立ちます。
イタリア人は味に保守的だとよく言われますが、道行く人々も興味津々、お店も流行っています。
でも同時に、「ちょっとアメリカっぽすぎない? 流行なんだろうけど、君は好き?」なんて言葉も耳にしました。
やっぱり、こういう保守的な、逆に言えば伝統を守るイタリア人体質があるからこそ、イタリアはイタリアらしさを保ってきたのだとも、私は思うのです。
たとえば、さっきのバールがずっと魅力的なままいられるのも、こういうことなのでしょうね。