ワイナリーツアー キャンティ編 |
移動中に何度も連絡をくれたワイナリーのオーナー、アンドレアさんが、昼に着くのであれば、と昼食を用意していてくれました。
ここのワイナリーはキャンティ・クラシコ指定エリアの7地区のうちのひとつ、南東のガイオーレ・ディ・キャンティにあるカシーニ一家によるもの。
アンドレアさんは現在3代め。
昔の領主の邸宅を改造したカンティーナ(醸造所)を取り囲むように、サンジョヴェーゼやカナイオーロといったキャンティならではの土着品種が育てられています。


12ヘクタールの敷地にはオリーブの森も。
この3種類のオリーブの木の違い、分かりますか?



よーく見ると、枝の育ち方や実のタイプが異なることに気づきます。
ここでも、「まずはピアチェーレ(楽しみ)、それからドヴェーレ(お仕事)だよ!」というアンドレアさんの言葉でまずは食事とあいなりました。
お父様と伯父様(双子)も交えての、賑やかな食卓です。
前菜の数々。


これこそまさにトスカーナ!!!
ペコリーノのフレッシュに、熟成のきいたものの2種類。

トスカーナ産生ハム。

パルマ産よりも力強い味わいです。
そしてサラメ・トスカーナ。

肉の旨味がすごい!
グリーンのオリーブも身が大きくてジューシー。日本のお客様も驚いていましたよ。
名物のブルスケッタも欠かせません。
塩の入らないトスカーナのパンを薪でグリルし、自家製のオリーブオイルをたっぷりかけたもの。

お好みでトマトを擦り付けていただいたり、角切りのトマトとバジルをまぜたものをのせて。
メインはまたトスカーナを代表するこの野菜料理。
リボッリータ=再び煮込んだ、という意味の野菜のごった煮です。

黒キャベツ、ジャガイモ、白インゲン豆、ニンジン、ズッキーニなどの野菜をオリーブオイルとじっくり煮込んだもので、その名の通り翌日が美味しいそう。
野菜がこんなに美味しいの?と驚かされるほどの旨味!貧しい料理と言われるものですが、なんと贅沢な味わい。
これを、地元の人は一口ごとに生の紫タマネギをかじりながら食します。
いただくワインはキャンティ・クラシコ。

サンジョヴェーゼならではのやわらかい酸味、でもガッチリとした骨格と親しみやすさ。
まるでトスカーナの人々のようです!
そして熟成に2年以上をかけてから瓶内熟成させる、キャンティ・クラシコ・リゼルヴァ。
当たり年だった2008,2009年ものはデキャンターで銀賞、ベリリナーワイントロフィーで金メダルを獲得している、本当にため息の出るような絶品です。

このワイナリーではこの2つと、お楽しみ的に開発した赤のなんと計3つのワインのみに絞ってワインづくりを行っています。
最後にお父様が言った、「大切なのはつくり方ではないんだ。ブドウの生命力を引き出す土、そしてブドウの見極めが一番大事なんだよ」。
畑を案内してくれたお父様、さすがイタリア伊達男。「石が多いから気をつけて」と私を気遣って差し出してくれた手を握ると、その手はびっくりするほど大きく、ゴツゴツとしています。
さっきの言葉は毎日土を見て自分の手で仕事をしているワインの作り手だからこそ言えるのだ、と実感した瞬間でした。
最後に、こちらの素晴らしいヴィンサント!
ヴィン=ワイン、サント=聖なる、といういわゆる陰干しブドウのパッシートです。キャンティから作られてた、これもまたリゼルヴァ。
ほかのヴィンサントとは比べ物にならないくらい、香りがもうもう、素晴らしい・・・。はあ。
伝統的にビスコッティや甘いパンと一緒にいただきます。

*手前のタマネギはリボッリートの名残です。笑


ヴィンサントのブドウは収穫後なんと2ヶ月以上も屋根裏部屋で陰干しするのが伝統の製法。
その後ワイナリーを見学し、これまたたくさん勉強をさせていただきました。
もっともっと書きたいですが、もう夜の8時。そろそろご飯を作らないと子供が怒りそうなので、このへんで・・・。笑
続きはまた次回。
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