美味なる山々、ヴァッレ・ダオスタ |
私は貿易の仕事をしている関係で、色んなタイプのイベントに招待いただく機会が多く、今日はヴァッレ・ダオスタ州が主催する昼餐会に参加してきましたよ。
ヴァッレ・ダオスタ州はイタリアの北部、モンテビアンコ(=モンブラン)やマッターホルンを抱く山岳州です。
クールマイヨールやラ・トゥイールなどのスキーリゾートはミラノから直接高速道路で1時間半〜2時間ほどで到着できるため、とくにミラネーゼには人気が高くよく知られた州です。
今日の会では、州が誇るモンテビアンコの高速ゴンドラ”SKYWAY”の新技術や、美しい山々や雪解けの風景、そして未だ知られていない土地の美味などが映像で紹介され、州知事や万博プレジデントのダヴィデ・ランペッロ氏が挨拶を行いました。
招待客は万博関係者のほか、ジャーナリストなど約30名ほど。私はジャーナリストたちとの縁から招待をしていただきましたよ。
会場となったのは、ミラノスカラ座並びにあるLARTEというレストランです。
挨拶とプレゼンが一通り終わると、アオスタが誇るミシュラン獲得レストラン”QUINSON DI MORGEX”のシェフ、AGOSTINO BUILLAS氏によるお料理が供されました。
着席の前にフィンガーフードのサービスがあったそうですが、私は遅れての参加だったためどんな様子だったのかわからず、残念!
前菜は、
BATTUTA DI CARNE CRUDA DI MANZO VALDOSTANO
ヴァルドスタノ種とよばれる、アオスタ地方の牛肉のタルタルです。
ヴァルドスタノ種は通常やや硬い肉質と評されますが、なかなかどうしてしっとりとして且つ適度な噛みごたえがあり、しかも旨味が濃く絶品です。
オリーブオイルとレモンではなく、アオスタ自慢のクルミオイルとリンゴのアチェート(酢)が添えてあり、これがやはり地のもの同士とてもよく合っていました。添えてあるのは野草と野花。
まさにアオスタの風景を味わうような一皿でした。
VINO DA UVE STRAATURE”LO FLAPI” - DI BARRO’
パッシート(完熟ぶどうを陰干ししたものでつくるワイン)に近い製法だそうで、甘みと香りが素晴らしかった。
メインは、
ZUPPETTA DI BUON ENRICO, ORZO PERLATO BIO, SALMERINO DI MONTAGNA AL VAPORE DI REINE DES PRES.
ブオン・エンリコという野菜のピュレをベースにしたスープに、ツルリとした食感の剥き大麦、そして山サルメリーノとよばれるこの土地独特の鱒と山女魚の間のような川魚をレーヌ・ドゥ・プレという野草で蒸したものを添えたもの。
これが、たいへんな美味でした。
ブオン・エンリコの濃度とコクを絶妙に整えたスープに、大麦のプチプチとした食感が小気味よく、そしてデリーケートで柔らかい身と味わいのサルメリーノがスープと同調するようです。
ああ、これはまた食べたい!
それにしても、まだまだ知らない食材がたくさんイタリアにはありますね・・・正直驚きました。
白ワイン
VALLE D’AOSTE DOC CHAMBAVE MUSCAT - LA VRILLE
ぶどうはMUSCAT PETIT GRAIN100%。輝く小麦のようなクリスタルな輝きの、香り高い白ワイン。アプリコット、セージ、タイム、桃のような香りがします。
川魚と野菜をつかった料理ととてもよく合っていました。お見事!
そしてやはり山のチーズです。
羊乳のロビオーラ、山羊乳のペコリーノ、そして牛乳のトーマ・セミグラッサ。
3種類の味わいの差が楽しい一皿で、ついついワインも進んでします。
赤ワインも供されました。
SOUCHES MERES- VINI PARI
こちらはおしゃべりに夢中になっていてボトル写真が撮れず。。
最後のデザート。
デザートは少々苦手なのですが、これはとても美味しくいただきました。
BREUSA’ DI LATTE VACCINO E PIETIT ROUGE
ブレウザとは、アオスタ地方の子供たちが大好きなデザート。しぼりたての牛乳でマンマがつくってくれる家庭のデザートだそうです。
これをレストランらしく野苺の酸味のあるクーリを添えることで繊細に仕上げていました。
最後に全員で記念撮影。
州行政に関わる方々ということで最初は固い印象でしたが、話すと山の人といった感じで謙虚で恥ずかしがり屋なおじ様ばかり。
とっても楽しく意見交換やおしゃべりを楽しみました。
プレゼン映像で見た夏のモンブランの滝の風景が美しすぎて、必ず今夏に行ってみようと心に決めましたよ。
もちろん子供達と。
ちなみに、食いしん坊で好奇心のある貴方へ。
サルメリーノは、こんな魚。
ブオン・エンリコは、こんな野菜ですよ。😄